DIL 820シリーズは垂直方向に測定するため、焼成と速度制御焼成 (RCS) の分析、および、軟化温度の決定に適しています。
4つのバージョンすべてに、1nm解像度付きの新しいオプティカルエンコーダ機能がついています。DIL822独自のトゥルーディファレンシャル測定技術と組み合わせれば、市場製品としては最高の感度と正確度を実現できます。
リニアモーターは実験を通して一定の力を発生させるため、寸法変化に関係なく可能な限り最小の力でサンプルとの接触が維持されることを保証します。
DIL 821 | DIL 822 | |
サンプル長 | 0~25 mm | |
サンプル直径: | 12 mm | 6 mm |
サンプルホルダーの材料: | 石英ガラス、Al2O3、サファイヤ | |
接触力: | 0.01 – 1.0 N | |
長さの変化: | 5 mm | |
解像度 AL°C: | 1 nm、0.05°C | |
α正確度: | 0.03 x 10-6 K-1 | 0.01 x 10-6 K-1 |
雰囲気: | 真空、不活性気体、空気 | |
温度範囲: | RT – 1100°C Type S
RT – 1,500℃ Type S 100 – 1700°C Type B |
DIL 821 | DIL 822 | |
サンプル長 | 0~25 mm | |
サンプル直径: | 12 mm | 6 mm |
サンプルホルダーの材料: | グラファイト、Al2O3 | |
接触力: | 0.01N – 1.0 N | |
長さの変化: | 5 mm | |
解像度 AL°C: | 1 nm、0.05°C | |
α正確度: | 0.03 x 10-6 K-1 | 0.01 x 10-6 K-1 |
雰囲気: | 真空、非活性気体、空気 (マスフローコントローラと真空ユニット付きのガスユニット) | |
温度範囲: | RT – 2000°C Type C
300 – 2300°C パイロメーター |
水平膨張計とは異なり、垂直設計では、サンプルを固定する必要がありません。検体は下部プレートに固定されない状態で置かれ、プッシュロッドの先端によって荷重が加えられます。
垂直の構成は、特に合成実験とパウダーサンプルのための高温測定に適しています。垂直方向にすることにより、高温での長時間のテストで使用される場合に、測定システムと炉管のたるみを防ぎます。これにより使用寿命が延びます。
インクリメンタル光学式エンコーダにより、幅広い測定範囲にわたり、最大1 nmまでの解像度を可能になります。これにより、より小さいサンプルを使用するオプションが可能になり、テスト測定が顕著に改善されます。これは熱勾配が減少するからです。さらに、リニアアクチュエータは、非常に高精度で真に一定したサンプルロードを生み出します。その範囲は0.01 ~ 1 Nです。
イノベーティブな技術とDIL 820設計の組み合わせることにより、TAの垂直膨張計は、高い焼成レートの測定と実験用に、高収縮する理想的な装置となります。
一例として、WinTAソフトウェアの新しいT-RCS (トゥルーレート制御された焼成) 機能では、加熱プロファイルを自動的に修正し、セラミック素地の一定した焼成レート (時間当たりの収縮) を可能にします。サンプルの絶対的な収縮をリアルタイムで正確に記録し解釈する必要があります。この場合、DIL 822およびDIL 822HTのトゥルーディファレンシャルシステムは、完全なソリューションになります。
また別の例では、サンプルの上と下でアルミナディスクを使用することにより、ユーザーは、測定システムに損害を与えることなく、サンプルの軟化ポイントまで実験を実施できます。垂直設計のキーとなるメリットは、サポートに設置するサンプルを必要としないという点です。これにより、収縮/膨張の間の摩擦が削減され、測定システムへのダメージを含め、可能性のある関連する測定エラーをすべて防ぐことができます。
さらに、ぜい弱で、粉末状のサンプル、または軟化サンプルは、容易に測定することができます。垂直設計と精密なフォース制御により、検体がつぶれたりたるんだりすることを防ぐからです。