TA Instrumentsでは、世界最高品質のの示差走査熱量計シリーズ、Discovery DSC 2500、DSC 250、DSC 25を発表します。高度なエンジニアリングと細部へのこだわりによって、DSCテクノロジーのあらゆる側面を強化し、新たな次元のユーザー体験を実現します。
業界トップの性能を備えたコスト効率の高いDSCから最先端のDSCまで、豊富にそろったDiscovery DSC製品シリーズは、お客様のニーズを満たし、期待以上の成果を実現します。
特徴と利点:
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- 特許取得のテクノロジーを搭載したFusion Cell™により、ベースラインの平坦性、感度、分解能、再現性、信頼性で優れた性能を提供。
- 究極のDSC性能と一回の実行で比熱容量測定と保存を行う機能を備えた独自のT4P Tzero®熱流テクノロジーを採用。
- 新しい画期的な「アプリスタイル」のタッチスクリーンで装置の機能をOne-Touch-Away™式のワンタッチで実行。今までにない簡単操作で、優れたデータを取得可能。
- トレイポジションをプログラムできる信頼性の高いリニアオートサンプラーで、安心の24時間365日稼働、柔軟性の高い実験プログラム、自動キャリブレーション・検証ルーティンを実現。
- 複雑な熱イベントを効率的に分割するモジュール型DSC® (MDSC®)。
- 幅広い冷却オプションで、液体窒素のコストを排除し、オートサンプラーの延長ルーティン時の準周囲温度動作を連続して実行。
- 高速かつシンプルに再現性の高いサンプルを作成するTzeroプレスとパン。
またしても、TA Instrumentsが、DSCサイエンスの新しい基準を打ち立てました。TAは、きめ細かに計算された革新的な設計により、完全性の高いデータを提供する唯一のDSCサプライヤーとしての地位を維持しています。競合製品では一般的な試験前後のデータ操作を必要とせず、クラス最高の性能を実現します。新しいDiscovery DSCは、DSCの初心者および上級者ユーザーのいずれにも、優れたデータを生成できる自信を与える一方で、ラボのワークフローと生産性を向上します。
ニーズに合わせて最適なDSCを選択
装置の特徴 | DSC25 | DSC250 | DSC2500 |
Fusion Cell™ | |||
MDSC® | |||
標準ヒートフロー | |||
Tzeroヒートフロー | |||
Advanced Tzeroヒートフロー(T4P) | |||
ダイレクトCp測定 | |||
ユーザー交換可能セル | |||
54ポジションオートサンプラー | |||
デュアルインプットガスデリバリーマニフォールド | |||
カラーアプリ形式タッチスクリーン | |||
フォトカロリメータ | |||
光学アクセサリキット |
付属/, オプション
仕様
DSC25 | DSC250 | DSC2500 | |
ベースライン平坦性(-50°C~300°C)[1] | ≤100 μW | ≤10 μW | ≤5 μW |
ベースラインの再現性(-50°C~300°C) | <40μW | <20μW | <10μW |
温度範囲 | -180°C to 725°C | -180°C to 725°C | -180°C to 725°C |
温度正確度 | ±0.1°C | ±0.05°C | ±0.025°C |
温度精密度 | ±0.01°C | ±0.008°C | ±0.005°C |
エンタルピー精密度 | ±0.1% | ±0.08% | ±0.04% |
[1] ベースライン補正なし
EasyMass
EasyMass:サンプル準備の効率化と精度の向上
TRIOS™ EasyMassソフトウェアは、天秤とTRIOSソフトウェアをシームレスに統合し、サンプルの重量を直接キャプチャすることで、ラボのワークフローを革新します。TRIOS EasyMass機能がどのようにあなたの示差走査熱量測定(DSC)テストを向上させるかについて詳しく学びましょう:
- 直接電子質量データ転送でエラーを最小限に
手作業による転記や計算ミスにさよならを。EasyMassは天秤からTRIOSへの質量データのデジタル転送を可能にし、正確性と信頼性を確保します。 - 紙と鉛筆を不要に
従来のサンプル準備では、測定値を紙に書き留めることが多くありました。EasyMassを使用すれば、ペーパーレスでワークフローを簡素化し、デスク周りの混雑を減らせます。 - シームレスな統合で生産性向上
反復的な作業が簡単になります。TRIOS EasyMassはデータをシームレスに転送し、手作業のデータ入力に費やす時間を削減します。 - 直感的なユーザーガイダンス
TRIOSと天秤の両方が直感的に操作でき、重要なデータを正確に保存することができます。新しいユーザーでもトレーニング時間を短縮することができます。 - 実験の反復が簡素化
キューにある各DSCランに、サンプルデータが自動的に入力されます。同じ方法を複数のサンプルで繰り返す必要がある場合も、クリック一つで可能になり、貴重な時間を節約できます。 - レビューと監査の強化
信頼性の高い二人目のレビューと監査が可能になります。TRIOS EasyMassはデータを関連するTRIOSユーザーに関連付け、アカウンタビリティとトレース可能性を向上させます。
TRIOS EasyMassで、DSC測定を新たな効率の高さへと引き上げましょう。手作業の煩わしさに決別し、シームレスなデータフローを迎え入れましょう!
JSONエクスポート
JSONエクスポート:将来的なデータ管理
- シームレスな統合: TRIOSデータをオープンスタンダードのJSON形式に変換し、プログラミングツール、データサイエンスのワークフロー、ラボシステム(例:LIMS)との統合を容易にします。JSONは以下で利用可能です:
- オプションで有効にすると、すべての保存時に自動的にエクスポート
- 手動エクスポートダイアログ
- 「LIMSに送信」機能の一部
- 「バッチ」処理ダイアログまたはコマンドライン
- TRIOS AutoPilot内で利用可能
- データの一貫性: 公開されているJSONスキーマにより、一貫したデータ構造が確保され、コードを一度書けばすべてのデータファイルに普遍的に適用できます。
- Pythonライブラリ: オープンソースのPythonライブラリ、TA Data Kit を使用してデータの取り込みを簡素化し、コード例を通じてデータの力を活用する方法を学びましょう。
詳細については、こちらをクリックしてください。
Fusion Cell™
すべてのDiscovery DSCに、核となる新しいTA Fusion Cell™が搭載されています。これは、全世界で最高の売上を誇るQシリーズと初代Discovery DSCの優れた機能、特許取得のTzero®テクノロジー、独自の新しい製造プロセスを「融合」させたテクノロジーです。競合製品の設計とは異なり、性能向上を目的とした
センサー交換を必要とせず、センサー1台で最適な性能を提供するのがDiscovery DSCの特長です。ベースラインの平坦度、感度、分解能、再現性で他社を寄せ付けない革新的なDSCが実現します。
特長とメリット:
- 特許取得のTzeroテクノロジーがセルの抵抗値や電荷特性を測定すると同時に、競合製品では一般的なベースライン補正の必要がなく、精度の高い熱流測定と優れたベースライン性能を実現します。
- 基台固定センサーにより、定義済みの再現性の高い熱流パスで安定した構成を提供します。
- 耐久性の高いワイヤを採用し、堅牢性な一体型のシルバーファーナスで、優れた温度制御と均一性を維持します。
- 独自の冷却ロッドとリング設計を導入し、幅広い温度範囲で優れた冷却性能と高い冷却率を提供し、レスポンス性の高い加熱から冷却までの操作を実行します。
- 電子部品の温度制御により安定性が向上し、測定した信号の再現性を最大限にすることが可能
です。 - 革新的なガスデリバリーマニフォールドは、ガス切り替えをスムーズに行い、一貫性と再現性の高い雰囲気を保証します。
新しいFusionセルは、純度の高いリアルタイムな熱流データを提供します。また、競合製品では一般的なベースライン補正やスミア除去など、時間を要する試験前後のデータ操作は必要ありません。
Tzero®テクノロジー
従来のDSC熱流測定は、測定した合計熱流に対するサンプルと参照センサーの寄与が相殺されるという原則に基づいています。この原則が真実なら、すべてのDSCは完全に平坦なベースラインを実現することになります。しかし、実際は違います。各センサーの抵抗や電荷(エネルギーを蓄積できる容量)によって熱流が不安定になり、ベースライン平坦度に偏差が生まれるとともに、分解能や感度が損なわれます。この差異(不安定要素)を測定することができるのは、特許取得済みのTzeroテクノロジーを搭載したTA Instrumentsだけです。Tzeroテクノロジーは、ベースライン補正、デコンボリューション、その他の数理処理など、競合製品では
ベースライン性能や感度、分解能を向上するために必要な複雑な試験前後のデータ操作が必要ありません。
特許取得のTzeroテクノロジーは、センサーの抵抗や電荷を測定し、4タームの熱流方程式にこの値を使用し、DSCの熱流を正確かつリアルタイムに決定します。TAエンジニアは、DSCパンの寄与を含めることで、この技術をさらに進化させました。完成したAdvanced Tzeroテクノロジー(T4P熱流)は、高い分解能と感度を実現すると同時に、一回の動作で比熱容量の測定が可能になりました。
Tzeroの特長とメリット:
- 市販のどんなDSCでも最高のベースライン平坦度を実現し、操作や補正なく高純度なデータを生成。
- 競合製品では必要な時間のかかる試験前後のデータ操作が必要なく、最高の分解能と感度を実現。
- 比熱容量を直接測定し、均一で正確な熱流をサンプルから入出力することが可能。
- 性能のあらゆる側面を向上したDiscovery DSCは、どんなアプリケーションでも常に信頼できるデータをユーザーに提供。
特許取得のTzero™テクノロジーでデータ精度を向上
モジュール型DSC (Modulated DSC®)
特許取得のTA MDSC®*は、従来の線形ランプに代わる正弦温度振動計です。熱流を熱容量の変動と同時に、または独立して測定できるのが最大の特長です。合計の熱流信号には、標準のDSCと同様、熱遷移の合計が含まれます。RHF(可逆熱流)にはガラス遷移と融解遷移が含まれ、一方不可逆熱流には硬化、脆弱化、融解、分解などの動的イベントが含まれます。MDSCを創造したTAは、誰よりもその特性を理解しています。モジュール型DSC (Modulated DSC®)は、すべてのDiscovery DSCモデルの標準です。
MDSCのメリット:
- 複合および重複遷移をより解釈しやすい成分へ分割
- 小さい遷移を検出するために感度を向上
- 感度を損なうことなく分解能を向上
- ポリマーの結晶化を正確に測定
- 比熱容量を直接測定
* 米国特許番号6,561,692
信頼性の高い自動化
市場で最も信頼性の高いDSCオートサンプラーをさらに改良したなんて信じられないかもしれません。しかし、遂に完成しました!新しい線形オートサンプラーは、これまでより堅牢かつ使いやすい設計であると同時に、試験において最大限の柔軟性を実現します。
オートサンプラーの特長とメリット:
- オートリッドを統合した新しい線形X-Y-Zデザインは、サンプルのロード時間を短縮し、スループットと信頼性を高めます。
- 統合されたオートリッドは、一貫性と再現性可能なセルクローズを実現し、測定値の再現性を向上します。
- 新しいレーザーの位置決めシステムにより、ワンタッチの自動キャリブレーションとパン位置検証が可能です。
- スケジュール設定された自動キャリブレーションと検証作業により、科学者は研究に集中して従事することができます。
- 新しいTRIOSソフトウェアを使用することで、大きく、かつ多様なサンプルキューの管理と実行が簡素化されます。
- 設計ビューと実行キューにより、素早く効率的なオートサンプラーのプログラミングが可能です。
- サンプルと参照パンは、54種類のポジションのどの組み合わせにも割り当てることができます。
- リモートのサンプル準備にも便利なクイック着脱式トレイを装備しています。
- アンロード用パンをトレイに戻す、または取り外して連続サンプルキューのためのスペースを作るか、いずれかを選べます。
「アプリ」スタイルのタッチスクリーン
すべてのDiscovery DSCには、革新的な「アプリスタイル」のタッチスクリーンが搭載されています。強化されたOne-Touch-Away™機能により、これまで以上に操作が簡単になりました。タブレットやスマートフォンを使うような気軽さで操作できます!
タッチスクリーンの特長とメリット:
- 見やすく、使いやすい人間工学に基づいた設計
- 操作を簡素化し、ユーザーエクスペリエンスを向上する機能を満載アプリスタイルのタッチスクリーン:
- スタート/ストップ
- 試験および装置のステータス
- リアルタイムな信号
- リアルタイムなプロット
- アクティブメソッドビュー
- 高度なメソッドセグメント
- オートサンプラーキャリブレーション
- パンのロード/アンロード
- システム情報
アプリスタイルのタッチスクリーン、強力な新しいTRIOSソフトウェア、自動キャリブレーションと検証ルーティンを備えた堅牢かつ信頼性の高いオートサンプラーがシームレスに連動し、ラボのワークフローや生産性を劇的に向上します。
冷却システム
電気冷却システム(RCS) TA InstrumentsがDSC専用に設計・製造したフルラインナップの冷却製品シ
リーズは、3段階のRCS 120電気冷却システムを採用し、-120°Cの低温にも対応します。
RCS特長とメリット:• 最大-120°Cの低温にも対応する1段階から3段階までの冷却システム • LN2冷却システムが必要ない密封システムを採用• 循環型のMDSC®、制御されたバリスティック冷却実験にも対応• ラボのニーズに合わせて、安全で便利な連続冷却動作が可能
フィンエア冷却システム(FACS
FACSは、RCSまたはLN2P冷却システムの代替策としてコスト効率の高いソリューションを提案する革新的な冷却アクセサリです。FACSは、制御冷却や熱サイクル実験に使用したり、サンプルのターンアラウンド時間を改善します。安定したベースラインと線形の加熱・冷却速度は、室温から725°Cの温度範囲で実現できます。FACSはクエンチクーリングアクセサリに使用して、-180°Cまでの低温にも対応します。
Discovery液体窒素ポンプアクセサリ(LN2P)
LN2Pは、Discovery DSCの冷却において、最高の性能と優れた柔軟性を発揮します。最低動作温度(最大-180°C)、最高冷却速度(最大140°C/分)、最速の準周囲温度平衡時間、最高動作温度(上限550°C)に対応。周囲圧力で動作するLN2Pは液体窒素を効率的に使用し、運用費を削減します。自動充填機能を備えた50リットルのデュワーを搭載し、DSCの実験中でも、LN2Pを大容量の供給源から自動で充填し、中断なく連続したDSC動作を約束します。
Tzero®パン
P
DSCで質の高いデータを生成するには、適切なサンプル準備が重要です。Tzeroサンプル封入プレスとパンは、設計段階から細かい必要事項を考慮に入れ、シンプルかつ適切なサンプル準備で高品質なデータを生成し
ます。
Tzeroの高性能パンとリッドは、パンの平坦性とサンプルの接触を最大限に向上するよう作られています。優れた平坦性と均一性を備えたFusionセルセンサーと組み合わせることで、Tzeroパンはサンプルからセンサーまで直接的かつ均一な熱流パスを提供します。さまざまな形状のサンプルに対応するだけでなく、ふぞろいな検体の上部にも適合する蓋(リッド)付きで、サンプル全体から熱を効率的に移動(転送)します。競合他社の
パンは基台が平坦ではないため、固形検体の場合、適切な熱接触を得ることができません。高度なテクノロ
ジーを採用し、厳しいツール仕様にも対応するよう作られたTzeroパンは、他のパン設計にはない高い分解能と再現性を実現します。
Tzero® DSCサンプル封入プレス 新しいTzeroプレスは、幅広い材質のクリンプとシールにおけるサンプル封入の性能と利便性を大幅に向上させます。プレスキットには、Tzeroアルミ製および密封パン/リッド用のダイセット(4)が付属しています。オプションのダイセットは、大容量のDSCパン、およびDiscovery TGA密封パンでご利用いただけます。ダイセットはツールやユーザーによる調整を必要とせず、磁気により取り付けられます。また、各ダイセットでは、互換性のあるTzeroまたは標準アルミニウムもしくは密封パン、リッドを含むボックスが色分けされています。
温度範囲 | コメント | |
Tzero®アルミニウム | -180°C~600°Q | 高性能パン |
Tzero密封アルミニウム | 最大300 kPa (3 atm)の圧力に対応する密封パン | |
Tzero低質量アルミニウム | 薄型サンプル用高性能パン | |
アルミニウム | ||
アルミニウム密封 | 最大300 kPa (3 atm)の圧力に対応する密封パン | |
SFIアルミニウム(固体脂指数) | 食用油脂の評価に使用 | |
金 | -180°C~725°C | |
金密封 | 最大600 kPa (6 atm)の圧力に対応する密封パン | |
銅 | 酸化実験に使用 | |
白金 | ||
グラファイト | さまざまな金属と合わせて合金化される素材に使用 | |
アロジン処理アルミニウム密封 | -180°C~200°C | 水溶液用密封パン |
Tzero密封アルミニウム(アロジン処理) | 水溶液用密封パン | |
大容量パン(ステンレス鋼) | -100°C~250°C | 最大250°Cで気化を抑える100μLパン |
高圧カプセル(ステンレス鋼) | 室温(周囲温度)~300°C | 最大1450psiの再利用可能な密封パン |
フォトカロリメータ
フォトカロリメータアクセサリ(PCA)は-50°C~250°Cの温度範囲で光硬化物質の特性評価を可能にします。200W高圧水銀光源からのUV/可視光(320~500 nm)は、NDフィルタとバンドパスフィルタを備えた広範囲、デュアルクオーツのライトガイドを通して、サンプルチャンバーに伝達されます。Tzero®テクノロジーは、外部放射計が必要なく、サンプルとリファレンスの位置における照度の直接測定を可能にします。また、2サンプル同時測定も可能です。
光学アクセサリキット
光学アクセサリキットは、熱流や熱容量など、サンプルの熱量特性を測定すると同時に、サンプルのラマン、近赤外線、視覚的変化などの光学特性に関する情報を収集します。こうした測定値は、材料に起こる化学的または構造的変化に関する情報として有効で、DSCで収集した熱流データを補完します。特殊設計のセルリッドアセンブリにより、外部光学プローブからサンプルを直接観察できるだけでなく、高品質な熱量性能を維持することができます。柔軟なインターフェースは、サードパーティベンダーが提供する適切なプローブアダプター組み合わせることで、さまざまな光学システムと連動します。