DLF 2800

高性能レーザーと高度な光学技術

DLF 2800は、業界最高性能かつ堅牢なレーザー光源、および効率性の高いデリバリーシステムを備えています。内蔵アライメントを備え、独自のクラス1りん酸ネオジムガラスレーザーと光ファイバーパワーワンドシステムにより、レーザーエネルギーの効果的な生成とサンプルへの照射を確実に行います。

• TAが設計・製造した独自のレーザー
• サンプル表面への照射量が最も近い競合システムと比較して光パルスエネルギーを40%強化
• 99%の均一なレーザーエネルギープロファイルによって、比類のない測定精度を保証
• ノイズフリーデザイン – レーザーとファーナスモジュールを分割し、電磁妨害の影響を抑え、長期的な光学配向安定性を確保

デュアルパイロメータによる温度測定

DLF 2800は比類のない高い温度精度を保証する独自のデュアルパイロメータ設計を採用しています。この独自機能によって、室温から2800°Cまで連続的なサンプル試験が可能です。900°C以上では、2色パイロメータが2番目の温度読み取り値を提供し、サンプルの放射率の変化、光学窓の劣化、または光路の整列条件による不確実性の可能性を排除します。

2800°Cファーナス

DLF 2800は最高温度2800℃のグラファイト炉で構成されています。ファーナスの優れた設計は、温度性能のあらゆる側面で、競合するライトフラッシュ分析機器を凌ぐ点です。ファーナスは、高品質の発熱体、マッフル管、複数のバッフルを採用し、熱擾乱を防ぐ長さになっています。その結果、2800℃でサンプルの信頼性の高いコントロールを行い、安定性が高く、均一な加熱を行うファーナスが作られました。DLF 2800を操作する場合、カローセルのサンプルは、試験中、大気温度から2800℃までの設定済み温度に達し、維持します。真空または活性ガスパージを含む静的または動的雰囲気で、サンプル試験を実行できます。DLF 2800は室温から2800℃までの再現性の高い熱拡散率測定が可能です。

精密なIR検出センサーと光学技術

DLF 2800は、液体窒素冷却による高感度なアンチモン化インジウム（InSb）IR検出センサーを搭載し、全温度範囲で信号雑音比を実現します。内蔵の液体窒素デュワーによって、中断なく実験を拡張し、無人の24時間自動運転が可能です。また、検出センサーパスの光学技術により、サンプルサーモグラムの均一かつ正確な測定を確実に行います。IR検出エリアはサンプル表面の90%以上をカバーしており、不完全なサンプル準備によるフラッシュスルーなどの周縁効果を含め、外部の放射線の影響を受けずに代表的なデータを収集することができます。

柔軟かつ生産性の高いサンプルカローセル

DLF 2800は市販されている唯一の高温フラッシュシステムであり、カローセルを標準装備し、最大2800℃まで、1回の実験で最大6個のサンプルを同時に試験できます。このマルチサンプリング機能はスループットを大幅に向上させ、実験間の不要なダウンタイムを排除します。さらに、最も正確な比熱容量（Cp）測定を提供します。フラッシュ法による比熱容量の測定は、同一の条件下で試験したサンプルと基準との比較に依存します。マルチサンプルカローセルにより、同一の熱および環境条件でサンプルと基準を連続して測定することができ、より迅速かつ正確な結果が得られます。

カローセルには最大直径12.7 mm、競合する高温軽量フラッシュ装置よりも50％厚い10 mmのサンプルが搭載可能です。光学トレイとアダプターにより、円形や四角を含め、さまざまな寸法や形状のサンプルに対応できます。特殊なサンプルホルダーを備え、液体、粉末、ペースト、ラミネート、薄膜の面内試験に対応します。

比類なき精度と再現性

測定したデータの真の値に対する近似値を定義する精度は、既知の条件における動作レベルを把握する上で最も重要です。右の図は、基準値と比較した2800℃で試験したグラファイトサンプルの結果を示しています。データは、全温度範囲で±3%以内の精度を示しています。