動的機械分析 (DMA)
DMAモードは固体および柔らかい固体材料に新しい次元を追加します。非常に感度が高く正確な回転剪断測定に加え、Discovery Hybrid Rheometerは正確な線形動的機械分析 (DMA) データを提供できます。ETCオーブンと適合し、新しいDMAの適合性は、フィルム引張、3点曲げ、カンチレバー、圧縮で可能です。新しい軸DMA機能は弾性率、すなわちヤング率 (E) を直接測定することで、固体トーション試験を補完します。新しいDMAモードは材料の繊維温度を特定するために最適であり、装置の温度範囲全体で、信頼できる測定を提供します。この独自機能は、DHRのアクティブなフォースリバランストランスデューサー (FRT) と特許取得済みの磁気ベアリングで可能になります。この技術によって、軸方向の高度制御振動変形、および、エアベアリングまたはパッシブなノーマルフォース測定を採用する装置では不可能な機能が可能になります。
軸方向のDMA機能は、DHRのアクティブなフォースリバランストランスデューサー(FRT)および軸方向の高度制御振動変形を可能にする特許取得済みの磁気ベアリング技術で可能になります。DMA測定中、アクティブベアリングの位置を直接制御して、サンプルに線形の振動変形を与えます。他社のエアベアリングやパッシブなノーマルフォース測定を採用する装置は、設計上の制限があり、同様の測定を実現するにはコストのかかる改良が必要です。
ジオメトリはSmart SwapTMを採用して数秒で設置できるため、回転試験および線形試験の切り替えは簡単です。DMA機能は、ETCオーブンおよび相対湿度アクセサリと互換性があり、フィルム引張、3点曲げ、シングルおよびデュアルカンチレバー、圧縮で利用できます。DMAモードは, すべてのDHRモデルで利用可能なFRT技術を搭載しており、外部コンポーネントをインストールする必要がないため, 優れたデータをいつでも簡単に取得できます。
仕様 |
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振動の最小荷重 | 0.003N |
最大アキシャルフォース | 50N |
変位分解能 | 20nm |
軸周波数範囲 | 6×10-5 rad/s to 100 rad/s (10-5 Hz to 16 Hz) |
機能と利点
- フォースリバランストランスデューサーモーター制御
- 迅速な設置のためのSmart SwapTM技術
- すべてのDHRモデルで利用可能
- 軸試験向けの完全なジオメトリ:
– 3点曲げ
– フィルム/ファイバー引張
– シングルおよびデュアルカンチレバー(クランプ曲げ)
– 並行プレート圧縮
- 軸力コントロールは材料の剛性を追跡し、静的負荷を自動調整します。
- 環境テストチャンバー (ETC) を用いた最大600 °Cまでの優れた温度制御
- 液体窒素で−160 °Cまで冷却
- 空気冷却システムで−85 °Cまでの液体窒素冷却
- ETCカメラによるオプションのサンプル可視化
DMAアプリケーション
PETフィルム - 引張
薄膜の軸方向DMA試験では、試験全体を通してサンプルを引張状態に保つために、軸方向力を振動力より上に維持する必要があります。この機能は、-100°C~250°Cの温度範囲で引張ジオメトリを使用して試験された50μm厚のPETフィルムの温度上昇を示すプロットでハイライトされます。-80°Cでのベータガラス転移、約111°Cでのアルファガラス転移、および236°Cでの融解の3つの主要な転移が観察されます。データは、半結晶構造を示しており、2つのアモルファス緩和と、当該試験でのDHRの力追跡機能が備わっています。
ABS樹脂棒 - カンチレバー
上の図は、-100°C~140°Cの温度範囲でシングルカンチレバーでのアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)サンプルの温度上昇中のDMAモードのパフォーマンスを示しています。スチレン(-82°C)およびブタジエン(115°C)成分の個々のガラス遷移に対応する2つの主要な遷移が明白であり、2つのモノマーの非互換性を示しています。