電気加熱プレート (EHP) 温度システム
EHPは並行プレート、およびコーンとプレートジオメトリのアクティブ加熱および冷却を提供します。標準および使い捨てシステムによって、最大温度400 °Cまでのポリマー融解および熱硬化性材料のレオロジー特性に最適です。標準機能には、直径25 mmの並行プレートジオメトリ、環境カバー、加熱パージガスが含まれます。サンプルを見ることができ、Camera Viewerオプションに適した透明カバーをオプションで入手できます。EHPはアクティブ温度コントロール (ATC) を提供しています。これは上部および下部プレートの直接温度制御が可能な唯一の電気加熱プレートシステムです (この技術の詳細はATCセクションを参照してください)。上部EHPは最大200 °Cの温度制御のため、また、UV硬化オプションでは150 °Cまでの温度制御のため、下部ペルチェプレートとともに使用できます。
技術
EHP下部アセンブリでは、カートリッジヒーター、冷却チャネルが下部プレートのすぐ下にあります。白金抵抗温度計 (PRT) が中央に位置し、下部プレートと反対側と接触しているため、サンプル温度を近くで測定、制御することができます。上部アセンブリでは、内蔵の電気ヒーターと液体/気体冷却チャネルを備えた円筒熱伝導ユニットが円筒熱拡散ジオメトリを囲んでいます。これら2つのコンポーネントは非常に近距離にありますが、接触していないため、熱伝導の効率を高め、トルク測定への悪影響を防止できます。競合製品の設計と異なり、熱伝導ユニットと熱拡散ジオメトリは、試験の間隔に関係なく、互いの位置関係が一定しているため、常に熱伝導を均一にできます。独自の較正によって、すべての加熱速度で上部プレートと下部プレートの温度を一致させ、両側でサンプルを均等に加熱できるようにするため、熱平衡時間がほとんど必要なくなり、優れた昇温の設定が可能になります。特許取得済みのアクティブ温度制御 (ATC) は、上部プレート温度の実際の測定と制御によって、上部ヒーターのオフセット較正を不要にします。詳細については、ATCテクノロジーの項目を参照してください。加熱パージとカバーがサンプル周囲に酸素の無い環境を作り、サンプルの劣化を防ぎます。
機能と利点
- Smart Swap™テクノロジー
- ATCと特許取得済みの非接触式上部温度センサー
- 特許取得済みSmart Swap™ジオメトリ
- 最大温度400 °C
- 最低-70 °Cまでのオプションの低温冷却
- 最大加熱速度30 °C/分
- 制御可能加熱速度10 °C/分
- 環境カバーおよび加熱パージガス
- 最小のサンプル熱平衡時間で最大限の熱伝導を実現
- ギャップ設定と関係のないサンプルへの熱伝導
- サンプルトリミングおよびプレート除去ツール
- 使い捨てプレートシステム
- サンプルを見るため、カメラを使用するためのオプションのガラスカバー
- QC試験または研究開発に最適
- 上部ヒーターはすべてのペルチェプレートシステムおよびUV硬化アクセサリに適合
Controlling Polymer Degradation During Testing
試験中のポリマー分解を制御する
ポリマー融解物の粘弾性特性は高温条件で熱分解、酸化分解の影響を受ける場合があります。分解が発生しない状態でレオロジー特性を測定することと、酸化防止剤などの安定化添加物の効果を評価することが重要です。この図はEHPが200℃の温度で10時間の掃引実験中に商用ポリスチレン融解物の環境を効果的に制御していることを示しています。サンプルで窒素パージを実施するとき、貯蔵弾性率G’は試験の初期段階で非常に安定していることが分かります。このデータはEHPの環境に酸素がほとんど含まれていないことを示しています。約4時間後、不活性ガスが遮断され、酸素の圧力による粘弾性応答への影響がただちに見られました。G’の急激な減衰はポリスチレンの分解を示しています。