電気粘性 (ER) 流体は電気絶縁流体における非電導性の超微粒子の懸濁液であり、電場が適用されると、著しい可逆的なレオロジー上の変化を示します。ARES-G2 ERアクセサリは、外部電気刺激に反応するスマート材料などの新型レオロジーの分析を可能にします。本アクセサリは一連の実験で最大4,000ボルトの電圧を印加することができ、並行プレートと共軸円筒ジオメトリの両方に対応しています。試験は、-10℃から150℃の温度範囲でアドバンストペルチェシステムを使用して実施することができます。試験電圧は、Trek Amplifierと高電圧ケーブルを通じてサンプルに印加されます。交流電圧プロファイルと直流電圧プロファイルの両方に対応しています。トランスデューサーハブと上部ジオメトリの間にある特殊設計の断熱材ブロックが、印加電圧をARES-G2の電気回路から切り離しています。さらに、感電を防止するため、インターロックトリガーを備えた防護用ポリカーボネート製シールドがアクセサリに含まれます。
特長とメリット:
- 温度範囲-10℃~150℃でアドバンストペルチェシステム (APS) に適合
- 25 mmおよび50 mmのステンレス製並行プレートと直径28 mmの共軸円筒を選択可能
- 幅広い電圧範囲:4000 VDC、400 VAC (ピーク間 8000 V)
- TRIOS Softwareで完全にプログラム可能
- 安全操作のためインターロックトリガーを一体化
定常剪断における澱粉懸濁液のステップ電圧:
シリコンオイル中の10%澱粉溶液に高電圧を印加すると、構造が劇的、可逆的に変化します。この図は直流電圧を500Vから4000Vへ変化させたときの粘度の経時的変化を示しています。電圧の印加時間は100秒間です。電場印加による微構造発達への影響を最小化するため、基礎となるレオロジーデータは1 s-1の一定速度で収集されました。電場を印加すると、絶縁性シリコンオイル中の澱粉粒子に極性が発生し、その結果、澱粉粒子が1列に並び、電極プレートの間に揃います。この配向がサンプル粘度の大幅な増加の原因となります粒子が揃う時間は懸濁液の粘度と電場の強度によって異なります。しかし、その構造は適用された剪断速度によって根本的に変化し続けるため、観測可能なレオロジー反応は粒子列の形成と破壊の間の動的平衡状態によって決まります。