TAインスツルメントはARES-G2専用の新しい次元のレオロジー試験を導入します。角度方向と軸方向の正弦波変形により、複合液体の非線形および異方的な挙動を分析するすべての新機能を実現します。この新しい機能はARES-G2 FRTの独自機能を利用して、角度方向の剪断に垂直な軸方向の振動を適用します。
特長とメリット:
- 特許取得済みのFRT技術により実用化されたARES-G2レオメータ―専用機能
- 非線形領域における定常剪断状態の材料特性の定量化と微小構造の異方性を検出するための独自の試験モード
- ポンプ効果と界面張力を最小化する特殊設計のダブルギャップ共軸円筒ジオメトリ
- TRIOSソフトウェアによる完全にプログラム可能なOSPおよび2D-SAOS実験
- 二方向同時測定
- アドバンストペルチェシステム (APS) による温度制御
新しい非線形粘弾性試験
オルソゴナルスーパーポジションは非線形粘弾性を分析するための優れた方法を提供します。角度方向の定常剪断変形がARES-G2 FRTによって軸方向に適用された振動変形と組み合わされます。フロー方向の定常特性と、フローに直角な動的特性が測定されます。このフローは適切に制御され、粘弾性反応を容易に解釈できます。
アプリケーション:
キサンタンガム溶液:2%キサンタンガム水溶液に0 s-1から10 s-1の定常剪断を印加させ、オルソゴナルスーパーポジション実験を実施しました。周波数掃引を同時に実行し、定常剪断と法線方向の動的弾性率を測定しました。交差点振動数から分かる通り、これによって末端流の時間スケールが定常剪断の増加とともに短い時間スケールへ移動します。
異方性の選択可能なプローブ
2D-SAOSは二方向選択性により線形粘弾性を測定します。これは複合液体の異方性を理解する上で特に役立ちます。角度方向と軸方向の同時振動変形は、角度が制御された線形振動、または局所回転フローを発生させます。これにより、単一の振動期間における異方性を十分理解することができます。
アプリケーション:
高充填歯科用接着剤:2D-SAOSはサンプルを剪断すると溶液中で異方性を示すことを明らかにしました。この高充填歯科用接着剤は過去に剪断流を印加した結果、明確に配向性を示しました。サンプルは等方向の二次元小振幅による変形を行いました。その結果生じた応力は明確に非等方的であり、液体の異方性を明らかにしました。この技術は、充填系のシステムにおけるチキソトロピー挙動の調査に部分的に役立ちます。